云外人间自悠游

濃霧に灯篭を翳して

内なる

性ってなんだろう ・・
自分の中に認識せず、他者のものとして投影し続けると
否定的な面ばかり目について……次第に弱ってく。
それは体の一部でもあるし、
深層意識から流れ出してゆくエネルギーであるらしい。
認識が拙いのは百も承知であるが、自分なりに書き出してみようと思う。

自分の内なる男性性(陽)と女性性(陰)のエネルギーは、性質こそ違えど統合されるためにある。
求められる偶像に沿い、片割れが損なわれたり
偏った性質ばかり表出しているとどうなるか。


産まれてこの方20数年。短い人生であるが、
私の意識の奥深くには、幼き日に不可避の性暴力のトラウマを負い、今も悩み苦しんでる子どもがいる。
…彼女を例に話しをしてみようと思う。




f 『 ・・・(震えている)。』
お話し、できますか?
f『・・・あんまり。(苦痛に顔を歪め俯いている)』
そうですか。…長引かないよう気をつけます。
f『・・ありがとう。』
私の一存としては、今までこうしてお話しを聞こうとする機会を設けなかったのが申し訳ないのですが、
f『 ・・知ってる。』
それだけでも一歩前進。でいいですか?
f『 ・・』
ごめんなさい。今まで痛みを見て見ぬふりしかできなくて
f『 ・・私はずっと耐えていたよ。』
自覚はあったけど、誰かに打ち明けることも怖かった。
f『 ・・私の味方は誰もいないのね。』
自分自身でさえも、自分の味方でいられなかったね。
f『 ・・だから本当にひとりぼっち。』
でもこれからは違うから。私はあなたの味方でいるよ。
f『 ・・なんのことやら。』
疑いの目。…向けられて当然のことをしてきたから、甘んじて受け入れるよ。僕は酷いことをしてきた。
f『 ・・訴えてたのになぁ。』
耳を貸さずにいたことを、どうか許してほしい。もし、そうはいかなくとも僕は君と向き合うことを決めたんだ。
f『 ・・・そう。(無気力感)』
ごめんね。やっぱり許さなくていいよ。たくさんたくさん辛い思いさせてきたから・・
f『 ・・』
悲しい思いさせてごめんね。淋しい思いさせてごめんね。
f『 ・・(唾を飲む音)』
たくさんお話ししたいと思ってるよ。それは……許してくれる?
f『 ・・・・いいよ。(ぽつりと囁く)』
………。(息が詰まる音)……僕として話したほうがよさそうだね?
f『 ・・・それで 、』
……それで?
f『 ・・ううん。それが今の私なんだなって思うと、』
…戸惑うよね。変に堅苦しいのも穏やかじゃないし
f『 ・・・』
…いいよ。話してくれてありがとう。
f『 ・・・げんき?(見上げる)』
そうだな…… 絶好調!というまでにはいかないけど、、楽しい日もあるし、ぼーっとしてる日もあるし・・
f『 ・・(納得して俯く)』
………どうしたの?
f『 少しは関わりをもててるようで良かった。・・・私には、ぬいぐるみ達しかいないから。』
心配してくれてありがとう。これからは僕も一緒だからね。……また来ていい?
f『 ・・・いいよ。ここには誰もこないし 、、(白い天井を指さす)』
うん。……ひとりでよくがんばったね。今も皆に支えられているよ、、
f『 ・・そう、…ひみつにしといてほしい。』
侵入されたくないもんね。それはわかる。
f『 ・・・たいせつ ・・だから(苦しそう)』
ごめんごめん。家族同然だもんね、お母さんやお父さんより。
f『 ・・そう、だから・・・』
よしよし ……もう、ひとりぼっちにはしないよ。辛くなったらいつでも呼んでね。
f『 ・・うん。』
ありがとう。……じゃあまた。




話してるうちに沈んでしまった。
インナーチャイルドと話すことで、今後の生活が変わってくると思うから、また訪問しようと思う。
トラウマ以前に自分は昔から、愛されるべき大人から意識を向けられず構ってもらえなかったせいで、“ひとりぼっちだった”意識が強いもんだから、彼女のもとを訪ねるだけでも価値があると思ってる。

『げんき?』って心配してくれたのは嬉しかったな。
今よりも、自分のことを気にかけてるように思う。
話しをするつもりが、反対に元気づけられたような…
心配されるほどの人間なんだなぁ。。ありがとう。。。