云外人间自悠游

濃霧に灯篭を翳して

そういえば

核心を突く原因を探り当てることが出来たので、すっきりとした気分で眠りについた。


私は生きられる。
デスゲームはもう終わった。帰ってこれたんだよ。
生きる現実を再設定しよう。


本の世界で育った私は、
文字を読むことで登場人物の心情を感じ取り
物語の展開の中で、立場の違いがあることや感じ方が違うことを知った。
本の描写から考え方のクセを取り込んで思考を巡らせたりしていた。

親や先生は以ての外、友だちも居なくなってまともな話し相手すら存在しなかった私には、
人間より本の世界を身近に感じるようになった。



私にとっての人間は
風景の一部で、認識することすら出来ていないんだろう。。


反対に、

人々にとっての私はきっと、風景だ。
からしいことを外に求めても、疲れてしまうだけなのに。


エスが言ってた。

…あなたがいない…私は…生きていると言えるの?…




文字情報が私に与える影響は、自分でも計り知れない…
世界とのつながりを感じられる唯一の入り口。
臍の緒を通じて毒も栄養も与えられている。
私はもしかしたら、未だ生まれてないのかもしれない。


三柱空亡の戯言よ …。